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日本学術振興会人文社会科学振興プロジェクト
「青の革命と水のガバナンス」研究グループ

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第15回研究会
日時:2006年9月2日(土)13:30〜18:00
会場:徳島県 徳島市ふれあい健康館 第2会議室
開催趣旨:
6月23日に国土交通省四国地方整備局は、吉野川水系河川整備計画の素案を公表するともとに、これまで他の水系で河川整備計画を決定するために多く採用されてきた「流域委員会方式」を採用せず、「吉野川学識者
会議」、「吉野川流域住民の意見を聴く会」、「吉野川流域市町村長の意見を聴く会」という名称で、それぞれ学識経験者、流域住民、流域市町村長の意見聴取の場を別々に設けることを発表した。 ダムや堰の建設を巡るコンフリクトがある河川では、河川整備計画を住民参加で合理的に定める手法として「流域委員会方式」は必ずしも有効に機能しないという意見が最近聞かれるようになってきた。一方、これまで吉野川で運動してきた市民団体からは、住民意見を反映するしくみになっておらず、ダム審方式への逆戻りではないかという反発が相次いだ。
 本研究会では、木曽川等でも試行されつつある新方式が「流域委員会方式」に代わりあらたな手法として関係者の支持を得ることができるのか、これまで全国で行われてきた流域委員会方式や、すでに3ヶ月間実施されてきた吉野川での新方式についての事例報告を行った上で、河川整備計画への住民参加の原点に立ち戻り、よりよい河川整備に向けて河川管理者や住民は何をしなければいけないか、住民と行政の協働の取り組みとは何かを考えることを目指して行う。

出席者(敬称略)
蔵治光一郎   東大・愛知演習林 講師
今本博健            淀川水系流域委員会委員長
姫野雅義           吉野川シンポジウム実行委員会
吉村伸一            株式会社吉村伸一流域計画室
平川幸子           広島大学大学院国際協力研究科
村上稔        徳島市議会議員
吉田益子            徳島県議会議員
豊岡和美            徳島県議会議員
山本隆広            長岡技術科学大学 大学院工学研究科
大塚健司            アジア経済研究所
木村俊二郎         リバープロジェクト
三宅康裕           (株)エイトコンサルタント
小林雄介          いであ叶圏グループ
日野明日香         海洋政策研究財団
村上修一            滋賀県立大学 環境科学部 環境計画学科
松本充郎           高知大学人文学部
森下一男            香川大学工学部
田中敏彦            応用地質()徳島支店
溝渕卓生          高知県企画調整課
田渕直樹            水郷水都全国会議
五名美江            東京大学大学院農学生命居科学研究科
伊藤智章             朝日新聞論説委員
秋山雄司             静岡県浜松市天竜川漁協
秋山           静岡県浜松市天竜川漁協
溝口隼平       東大・愛知演習林
花岡史恵            (有)環境とまちづくり
喜多順三              特定非営利活動法人コモンズ
澤田俊明              特定非営利活動法人コモンズ・環境とまちづくり
永橋為介              NPO法人コミュニティー・デザイン・センター
梅田正人              社団法人徳島新聞社編集部政治部
和田喜彦              同志社大学経済学部
小倉典洋              同志社大学経済学部
大木沙織              同志社大学大学院総合政策科学研究科
妹尾英子              吉野川シンポジウム実行委員会
奥村長子              吉野川シンポジウム実行委員会
森口玄七              吉野川シンポジウム実行委員会
河野満里子           吉野川みんなの会
桑折千栄子           吉野川みんなの会
新井照和              吉野川みんなの会
河野真理              吉野川みんなの会
上田学        朝日新聞社
中村正憲              朝日新聞社論説委員
川口亜弓              社団法人共同通信社
今津博文              読売新聞大阪本社徳島支局
伴道一        高知大学
井内洛二             
堀川乙
 
工藤徳明
八木正江

内容(敬称略)

●青の革命説明
東大・愛知演習林 蔵治光一郎


●話題提供者 
今本博健 (淀川水系流域委員会委員長)
 「流域委員会方式の成果と限界」 ダムコンフリクトを抱えた流域委員会である淀川を例に、流域委員会方式の成果と限界について見解を述べる。

当日の内容要約
当日パワーポイント PDFファイル14KB
当日配布レジメ    PDFファイル20KB



姫野雅義 (吉野川シンポジウム実行委員会)
 「吉野川3委員会を傍聴して」 吉野川では、7月から住民の意見を聴く会が4回、市町村長の意見を聴く会が3回、学識者会議が1回開かれてきて、8月に徳島市と四国中央市(愛媛県)で全ての会が一通り開かれた。それらの会議がどのように運営され、どのような問題点が見えてきたのか、報告する。

当日の内容要約
当日パワーポイント PDFファイル466KB



吉村伸一 (株式会社吉村伸一流域計画室)
 「河川整備計画への市民参加と協働プロセス:  いい川・いい川づくりに向けて」 よりよい河川整備(保全)のために市民と河川管理者がどう協働していくか、入口としての会の形式だけではなく、いい川・いい川づくりに向けた協働の実態を構築していくプロセスとしてとらえる視点に立ったとき、今動いている流域住民の意見を聞く会をどう活かして、次のステップ
につなげていくかを考える。

当日の内容要約
当日パワーポイント PDFファイル84KB
当日配布レジメ    PDFファイル16KB
※話題提供者より参考情報
当日の話題提供にありました土岐川庄内川コレカラプロジェクトの内容は国土交通省庄内川河川事務所のHPですべて閲覧できます。http://www.cbr.mlit.go.jp/shonai/body/4.html


平川幸子 (広島大学助教授)
 「行政・研究者・住民:  河川行政において合意形成は可能か?」 民主主義における合意形成は妥協によって成り立つが、シングル・イッシューの運動体に妥協という手法が通じるかどうかなどの観点から見解を述べる。

当日の内容要約
当日パワーポイント PDFファイル44KB

コメンテーター

村上稔  徳島市議会議員
吉田益子 徳島県議会議員
豊岡和美 徳島県議会議員
内容要約

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