池田悠吾特任研究員が日本哺乳類学会2025年度大会で優秀発表賞を受賞

日本哺乳類学会2025年度大会(2025年8月)において、演習林の池田悠吾特任研究員(日本学術振興会特別研究員PD)が優秀発表賞を受賞しました。
発表タイトルは「オオアシトガリネズミにおける冬期のサイズ縮小と頭骨形状の季節変化―デーネル現象の検証」です。

この研究では、北海道に生息するオオアシトガリネズミの頭骨標本を用いた形態解析から、冬季に脳函が縮小し、夏季につれて再成長するデーネル現象を国内で初めて報告しました。さらに、吻部においては逆に冬期に増大し、夏季につれて再縮小する逆デーネル現象を世界で初めて報告しました。本研究成果は、冬季と夏季で劇的に大きさとかたちが変わる特異な哺乳類であるトガリネズミ類の適応的意義を知るうえで重要な知見を提供するものです。また、一度縮小した脳が再成長するという点で再生医療への応用などが期待されています。