【教育紹介】総合科目「森林環境資源学」(歴史編)

※本記事は2026年11月10日発行のニュースレターmorikara8号に掲載されます


東京大学教養学部前期課程のカリキュラムは、リベラル・アーツの理念のもと、多様な学問的背景をもつ全学の教員の積極的な協力・連携によって支えられており、「基礎科目」、「展開科目」、「総合科目」、「主題科目」から構成されます。「総合科目」は、現代において共有すべき知の基本的枠組みを、多様な角度・観点から修得して総合的な判断力や柔軟な理解力を養う科目です。2014年度までは、総合科目のうち「総合科目一般」のみが全学の教員によって開講されていました。附属演習林の教員が開講した「総合科目一般」は、2006年度に秩父演習林で開講された「総合科目一般(冬の森林学)」が始まりで、2007年度から2010年度にかけて3科目、4科目、6科目、8科目と増えていきました。2015年度のカリキュラム改革に伴い「総合科目一般」は廃止され、総合科目運営委員会の調整の下で、全学の教員が総合科目の各科目を開講することとなり、D系列「人間・環境」(互いに不可分な存在としての人間と環境について、両者の界面を視野に収めつつ、さまざまな視角から論ずる)に大科目「環境・資源農学」、その下に科目「森林環境資源学」が設定されました。森林科学専攻との協議を経て、2008年度から開講されてきた「総合科目一般(ダムと森林)」が継承され、「森林環境資源学(ダムと森林)」となりました。2017年度からは講義の内容を「森林環境資源学」にふさわしい内容に刷新し、三つの地方演習林で1泊2日のフィールドワークを行い、学生がそれらを選べる仕組みとし、講義題目に各フィールドワークの名称を列挙しました。2020年度はコロナ禍のため講義はオンライン、フィールドワークは日帰りで行い、SとAの両セメスターで開講しました。2025年度からはフィールドワークを実施する地方演習林が五つとなり、より多くの学生を受け入れる体制が整い、現在に至っています。

フィールドワーク担当教員の説明を聞く学生たち(秩父演習林樹木園)