【教育紹介】全学体験ゼミナール「森のフィールドワーク入門」

※本記事は2026年5月10日発行のニュースレターmorikara7号に掲載されています


演習林では、森林でフィールドワークをする方々により良く使ってもらえるよう、日々仕事が行われています。そして演習林で働く多くの教職員もまた、フィールドワークを愛しています。学生にもぜひフィールドワークに触れて、好きになってもらいたいと、2024 年度から教養学部前期課程科目として全学体験ゼミナール「森のフィールドワーク入門」が開講されています。

この講義は、千葉演習林と富士癒しの森研究所で、それぞれ 1 泊 2 日の日程で実習を行っています。講義題目にあるように、この講義は森林でのフィールドワークに関する基本的な知識を、体験を通じて学んでもらうことを目的としています。以下では、実習のプログラムを簡単に紹介します。フィールドワークで一番大事なことは、安全に帰ってくることです。そこでまず、千葉演習林でフィールドワークの安全管理をテーマにした実習を行います。この実習では、山道を歩きながら、安全な身のこなし方や、落石や枝の跳ね返りといった危険の回避方法を解説したのち、学生たちは地図上に示された地点に到達する課題に取り組みます。また、危害をもたらしうる生物について解説し、ヤマビルを忌避するのに何が有効かを確かめる実験もしています。

自然相手にどう調査すればいいのか、これはなかなか難しい問題です。そこで富士癒しの森研究所では、フィールド調査を知る実習を実施します。動物の調査方法として、無線機をつけた動物の居場所を見つけ出すラジオテレメトリー調査など、植物については、一定区域内の植物の種類とサイズを記録する毎木調査などを体験したり見学したりします。植物の調査では、得られたデータを過去のデータと合わせて分析して、森林の移り変わりも考えます。

地方演習林ごとに森林の特色があります。二つの演習林に行くことは、様々な森林の姿を知る機会にもなります。学生たちにフィールドワークの魅力を感じてもらえるよう、今後もプログラムの充実に取り組んでいきます。

morikara7_education_fig1.JPG
課題地点を探して道のない林内を進む学生