
- 2023-03-16
- 内容更新
- 2022-04-17
- 新デザインに変更
- 2021-08-30
- 概要を更新
- 2021-05-17
- FDRCの暫定ページを作成
概要
近年、演習林では、蓄積してきた長期観測データを活用する研究や、フィールドにおいてネットワークや情報機器を用いてデータを取得する研究など、新しい情報技術を活用したさまざまな研究教育活動が行われています。
そのような変化に対応するため、専門的にデジタル情報を取り扱う組織として、2021 年度にフィールドデータ研究センター(FDRC)が新設されました。FDRC は、演習林のフィールドとデータのデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じて、新しい方法で研究教育の高度化を推進することを目指しています。
そのため、FDRC では、フィールドデータに適した情報処理技術の開発、フィールドにおけるデータ取得技術の開発や、フィールドデータの社会における役割や社会にもたらす影響に関する研究など、幅広い分野にわたって研究に取り組んでいます。これらの研究を進めるために、デジタル情報を取り扱う学内外の組織との連携にも取り組んでいます。
また、FDRC では、演習林のフィールドデータを高度に活用した幅広い研究教育活動を支援するため、オープンなデータ公開システムの構築を進めています。演習林に所蔵されている古い資料、例えば図面・写真・記録文書などの学術資料の保全やデジタル化も重要な役割であり、東京大学デジタルアーカイブズ構築事業のもと、演習林所蔵の貴重な資料のデジタルデータの公開を進めています。
さらに、従来の講義や実習をデジタル化することに加えて、ネットワークにつながったフィールドおよびデータを活用した新しい形の教育活動を支援しています。例えば、従来は教室で行っていた講義をフィールドで行うことや、教室においてフィールドでの体験的な学習を行うデジタル技術の導入が挙げられます。そして、演習林のフィールドとデータの DX によって、管理業務の効率化を図り、演習林の研究教育活動の包括的な支援を行っていきます。
DXへの取り組み
フィールドデータ研究センターが取り組むDX(下図)では、演習林の森林データ公開システムを学内の関連組織と連携して整備・運用し、演習林のデータを活用した研究や講義、アウトリーチを支援します。また、演習林の森林で行う情報機器を活用した研究や森林管理を支えながら、人材育成にも取り組みます。これらのDXによって、演習林データと学内外や海外のデータの相互利用を進めることを構想しています。
2022度は、これらのDX構想のうち、特に基盤整備として、デジタルアーカイブズ構築事業、気象データおよび動物データを対象とした森林データ公開システム構築、学内連携によるmdx活用の準備に取り組みました。また、学内連携として、情報基盤センターのmdx担当と複数回の打ち合わせを行い、今後の連携のあり方について検討しました。

メンバー
教育研究主任 藤原章雄 Fujiwara, Akio 助教
・フィールドデータ研究センター
森林圏生態社会学研究室
・研究紹介:Cyberforest (facebook公開グループ)、Cyberforest for Environmental Education (CF4EE)
技術主任 大石諭 Oishi, Satoru 技術職員
・フィールドデータ研究センター
・教育・社会連携センター併任