(P03)
藤木庄五郎・金岡武蔵・古賀久善
株式会社バイオーム
自然関連リスクの評価と情報開示は、事業会社や金融機関、自治体を含む多様な主体にとって重要な課題となりつつある。昆明・モントリオール生物多様性枠組やTNFDの進展により、自然への依存と影響を可視化し、意思決定に統合することが求められている。しかし、地域レベルでの生態系状態を定量的に把握し、経済活動や政策判断と接続可能な形で整理されたデータ基盤は依然として十分とはいえない。本発表では、市民参加型の生物観察データを基盤とした大規模生物多様性データベースの構築と、そのデータを活用した種分布モデルの高度化について概説する。さらに、空間情報として整理された生態系データを企業活動、金融ポートフォリオ、地域計画などと重ね合わせることで、自然関連リスクや機会をどのように把握し得るかを事例を交えて検討する。市民科学により蓄積された生物多様性データが、地域の生態系状況を把握し、企業活動や政策判断、金融実務における自然関連リスクの理解を支える基盤情報となり得ることを報告する。
© 2026 第二回アジア生物多様性クレジットアライアンス国際シンポジウム