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沿革
 田無演習林は1929(昭和4)年に東京帝国大学農学部林学科田無苗圃(または多摩苗圃)として林学第二講座(造林学研究室)によって創設されました。その淵源は1893(明治26)年に当時帝国大学農科大学にあった駒場に設置された、林学科附設の苗圃に遡ることができます。1956(昭和31)年に至って管理運営が林学科から演習林に委嘱され、1963(昭和38)年には名称を田無試験地と改めて組織機構の拡充などがあり、次いで1982(昭和57)年には用地の全域が林学科より演習林に移管されました。2000(平成12)年に農学部の大学院重点化に伴って大学院農学生命科学研究科の附属施設となり、2010(平成 22)年からは大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の設置に伴い、田無試験地所属の教職員は機構を兼務することになりました。そして、2011(平成 23)年に行われた演習林全体の組織変更の一環として田無試験地は田無演習林へと名称を変更し、正式名称は東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林となりました。
 本演習林が位置する田無キャンパスには東京大学大学院農学生命科学研究科の附属生態調和農学機構、附属アジア生物資源環境研究センターも研究室やフィールドを構えており、これらの組織と協力して西東京地区に農学生命科学の研究・教育拠点を形成しています。
 
 

空から見た東京大学田無演習林と生態調和農学機構
(左上の樹木の生い茂っている所が田無演習林)
    


武蔵野を代表するアカマツ
地況・林況
 本演習林の総面積は8.3haで、武蔵野台地の武蔵野段丘(武蔵野面)上に位置し、海抜高約60m、地形は平坦です。地質は層厚6~8mの火山灰層(関東ローム層)の下に、砂礫層(武蔵野礫層)が続いています。土壌はローム層の上に火山灰層を母材とする黒色土が50~60cmの厚さで分布しています。気象条件は年平均気温14.9度、平均年降水量1,544mm(2011年~2020年 田無演習林観測)です。 
 武蔵野の森林は古来より人為が加わってきたために林相に原生的な自然要素は少ないものの、本演習林にはアカマツやコナラ、クヌギを主体として、イヌシデ、エゴノキ、ケヤキ、ミズキなどが混在しながら点在しています。林内にはヌルデ、マユミ、タラノキ、ガマズミ、ツルウメモドキ、スイカズラなどの低木や蔓性植物が、また林床には草本類等が種類も豊富に保存されており、武蔵野の植物相を現出しています。その他、各種の見本林(外国産マツやスギ品種、竹類など)、樹木園(約244種、針葉樹63種、広葉樹181種)、試験林(改良ポプラ、メタセコイア、シラカシなど)、採種・採穂園などを配し、これら総面積の2/3を占める樹林は今や都市林として極めて貴重な存在となっています。
田無演習林の概要
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 田無演習林内の看板
第一苗畑
長期生態系観測プロット
旧田無苗圃事務室
外国産マツ見本林
カエデ見本林

ブナ科見本林
田無演習林の小班・土地利用図
(2023年4月1日現在)

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東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林 
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