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    北海道演習林の林道網

 北海道演習林(以下、北演)約23,000haの広大な森林内には、総延長約934kmの林道網が敷設されています。 これは富良野と富士山を直線で結んだ距離に相当します。 この高密度林道(41m/ha)があることにより、森林の奥深くまで容易に到達することができます。 主要な林道であれば、厚く砂利が敷かれ頻繁に車両が通行するため、路面上の崩壊は少なくササなどの植生も繁茂しません。 しかし、何年も使用していないと大雨で崩れたり、植生が繁茂するなどして通行できない状態になってしまいます。 そのため、車両が通行できるよう、ブルドーザやバックホウなどの重機械を年間約1,000時間以上稼働させて、当該年の施業区域を主体として年間約50kmを修繕しています。

 林道開設の歴史は古く、本格的な始まりは1950年代に遡ります。 当時は森林軌道や馬搬、流送といった木材搬出方法が主流だったため、林道網の総延長は40kmにも満たない距離しかありませんでした。 しかし、1960年代に入ると重機械が導入され、木材搬出方法もトラック輸送へと切り替わると同時に、林道開設も爆発的に加速しました。 多いときには年間約80km以上も開設した年があるほどです。 その後、1990年代まで開設は進められ、現在では新たに林道を開設することはせずに既設林道の維持管理(修繕)を行っています。
 まるで血管のように広がる林道網があることにより、隅々まで行き届いた森林管理や多岐に渡る研究、教育活動が可能となっています。 北演にとって林道網は欠かすことのできない重要な存在です。

Oikawa,N.

 
 現在の作業風景
 1960年代の作業風景
 
 写真4 クロテン
 修繕作業前の林道
 修繕作業後の林道

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