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    林分施業法とは

 森林は環境を維持する公益機能と、木材を生産する経済機能の2つを合わせ持っています。 その機能は、人の取り扱い方次第で内容が変化していきますが、正しい森林管理を行えば、2つの機能とも将来に向かってより発展するはずだと「林分施業法」では考えています。 「りんぶんせぎょうほう」と言葉にしますとちょっといかめしい感じがします。 林分とは読んで字のごとしで、いろいろな状態の森林を似たもの同士に分けるということです。 そして、そのタイプごとに最も相応しいと考えられる取り扱いをしていきます。

 北海道演習林がある富良野地方は、北方系の針葉樹と温帯系の広葉樹が混ざり合う北方針広混交林帯に位置しています。 しかし、全ての地域で針葉樹と広葉樹が均等に混ざり合っているわけではなく、注意深く観察すると針葉樹が多いところ広葉樹が多いところと様々な森林があります。 「林分施業法」で、いろいろな状態の森林を分ける時に最も重要となる因子は、次代を担うであろう小中径木(更新木)がきちんと準備されているか否かです。 更新木が十分にある森林は、収穫作業(木材生産)だけを行ないます。 それに対して、更新木が不十分な森林は、更新木を得るための補助的な作業(植栽など)を行なう必要があります。 この更新木の状況による大きなタイプ分けを基本として、さらに優占する樹種や森林の成立過程などに応じて森林を分類していきます。 具体的には、林分ごとにその現況を知るため一定面積内の一本一本の樹木の種類と太さを調査します。図は調査によって作成された施業図面の一部です。 その結果から、林分が改良(健全度、成長、形質)されるように心がけて伐採する木を一本一本決定していきます。

 森林はその姿を常に変化させていきます。 「林分施業法」の基本的な考えは変わりませんが、その運用は森林に合わせて変化します。 森林という様々な要素からなる集合体を人が節度を持って有効利用するには、臨機応変な柔軟性こそが重要だと考えています。 北海道演習林では、これからも時代に即した「林分施業法」の研究と実践を進めて行きます。

Iguchi,K.




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