愛知演習林シンポジウム
−緑のダム研究の現状と将来展望−


開催日
 2004年1月31日(土)
  〜2月1日(日)には引き続き「愛知演習林見学会」「森林水文学若手研究者の会」が開催されました.

愛知演習林では,以下の要領でシンポジウムを開催しました。217名の参加をいただき、盛会のうちに終了しました。
主催 愛知演習林
共催 日本生態系研究ネットワーク(JERN)
全演協地球環境モニタリング分科会
水水学会山地流域ネットワーク・比較水文学研究会
人文社会科学振興プロジェクト「水のグローバル・ガバナンス」
日程 2004年1月31日(土)
なお,2月1日(日)には引き続き「愛知演習林見学会」「森林水文学若手研究者の会」が開催されました.
会場 瀬戸市文化センターふれあいホール31会議室(1月31日)
 (名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅より徒歩13分,駐車場完備)
東京大学愛知演習林白坂宿舎講義室(2月1日)

開催趣旨

 近年、緑のダムに対する社会的な関心が高まっています。それは単に言葉が独り歩きしている段階を通り越し、ダムや河口堰の機能を代替するものとしての森林の具体的・定量的な機能を明らかにすることが求められる段階に至っています。このような緑のダム機能の研究は100年前から森林理水学、森林水文学の名のもとに続けられてきましたが、それらの成果が現代社会の要請に応えられるものになっているとは必ずしもいえません。本シンポジウムは大正11年に設立されて以来、日本で最も長い歴史のある森林水文研究機関である愛知演習林のある瀬戸市において、緑のダムに関係する研究者、行政、NPO法人、市民が一堂に会し、緑のダム研究の歩みを振り返りつつ、緑のダムに対する社会の要請と研究者の認識とのギャップを理解し、21世紀の緑のダム研究は何を目指すのか、研究者が社会への説明責任をいかに果たすか、21世紀の愛知演習林に期待される役割は何か、などについて世代を超えて議論することを目的としています。

プログラム

(敬称略)
<1月31日(土)>
13:00〜13:05
【歓迎の挨拶】芝野博文(愛知演習林長)
【趣旨説明】蔵治光一郎(愛知演習林)
13:05〜13:45
【基調講演】鈴木雅一(東京大)
「森林水文学と緑のダム −到達点と論点− 」
【セッション1:長期観測と大規模操作実験】
座長:鈴木雅一(東京大)
13:45〜14:00 大槻恭一(九州大)
「長期森林水文学研究プロジェクトの目指すところ」
14:00〜14:15 浜端悦治・金子有子(滋賀県立琵琶湖研究所)
「流域伐採実験とその後」
14:15〜14:30 清水晃(森林総合研究所水保全研究室)
「森林総合研究所長期理水試験地における水文観測」
【セッション2:森林と水と社会】
座長: 蔵治光一郎(愛知演習林)
14:30〜14:45 加藤英郎(長野県松本地方事務所)
「森林と水プロジェクト活動から」
14:45〜15:00 姫野雅義(NPO法人吉野川みんなの会)
「なぜ住民は『緑のダム』に共感するのか」
15:00〜15:15 中島 康(球磨川水系緑のダム再生ネットワーク)
「市民としての緑のダムの取り組み」
15:15〜15:30 吉谷純一(土木研究所)
「土木分野からみた緑のダム議論の問題点」
15:30〜15:40 休憩
【セッション3:緑のダム研究の将来へ向けて】
15:40〜16:40 パネルディスカッション
パネラー(予定):
恩田裕一(筑波大)
服部重昭(名古屋大)
小杉賢一朗(京都大)
辻村真貴(筑波大)
窪田順平(総合地球環境学研究所)
保屋野初子(ジャーナリスト)
【セッション4:愛知演習林の将来へ向けて】
16:40〜16:55 芝野博文(愛知演習林長)・荒木田善隆(技術専門職員)
17:10〜19:00
懇親会(有料)
(瀬戸市文化センターふれあいホール3階和室)
(終了後、宿泊の方は白坂宿舎または瀬戸市内ホテルへ移動)
<2月1日(日)>
9:00〜12:00
【愛知演習林見学会】
愛知演習林赤津研究林見学。
コーディネータ: 
浅野友子(東京大演習林研究部)
森林水文学若手研究者の会で下記テーマで情報と意見を交換。
(1)私が考える森林水文学の到達点と課題
(2)これからやりたいこと、今面白いと思っていること
(3)森林水文学に期待すること、森林水文学がすべきこと
話題提供者
芳賀弘和(山梨大)・熊谷朝臣(九州大)・蔵治光一郎(東京大)

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