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■ 現地見学会詳細情報 ■
第3日
2007年 12月10日(月曜祝日)

8:30分〜17:00

1.赤津研究林
東大愛知演習林の赤津研究林は、瀬戸市の東部に位置し、標高が244mから692mの範囲に広がっています。赤津研究林の多く場所は、100年ほど前までハゲ山でしたが、現在では、その約7割が広葉樹二次林、約3割がヒノキ・スギ等の人工林となっており森林植生が回復しています。植物相も豊富で、木本類が250種、草本類が600種、シダ類が90種存在するとされています。また、赤津研究林は、都市近郊の森林が周辺環境に与える影響を調べる研究フィールドです。例えば、ハゲ山から現在の森林状態に戻る過程における森林から流れ出る河川水の量や質の変化が継続的に調べられており、我が国でも貴重なデータを有する研究林となっています。

2.ホフマン工事跡
瀬戸市ではかつて窯業資源として森林が乱伐されたため、広大な禿山が広がっていました。その復旧のため、1905年、東京帝国大学にお雇い教授として来日していたアメリゴ・ホフマンが当時のヨーロッパの最先端の工法を導入した場所です。土堰堤や柳柵で渓流を安定させ、植生の発達を待つ工法により、現地にはいまアカマツ、クロマツ、ネジキ、ヒサカキ、シャシャンボ、コシダなどが自生しています。

3.鉱山跡地
瀬戸市の鉱山開発は地場産業である窯業から始まり、その窯業が停滞している現在はガラスの原料である珪砂採掘に重心が移っています。大量の珪砂を採掘したことにより、市内北部には広大な露天掘り跡が残り、そのいくつかは産業廃棄物の処分場に転用されています。

4.海上の森
海上の森は2005年愛知万博の予定地になった所ですが、“日本の森と自然を守る全国集会”をはじめ、全国の皆様のご尽力で、その森の大半が守られた森です。愛知県の東部丘陵の一角に広がり、コナラーアベマキ林を中心とした落葉広葉樹林とアカマツーモンゴリナラ林、スギーヒノキ林で構成されています。1000種近い植物、2000種以上の昆虫、130種以上の鳥類が生息する、生物の多様性に富んだ森で、名古屋市近郊の大切な里山です。シデコブシやモンゴリナラなどの東海地方固有の植物やレッドデーター記載種も30種以上あるホットスポットです。課題は、“生き残った道路”で森が分断される事と“里山の手入れ“です。
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