国際シンポジウム 山岳地域の水資源管理と洪水軽減のための持続可能な林業 “Sustainable forestry for water resources management and flood mitigation in mountainous regions" 詳細情報と登録申込み書 PDFファイル 日本語 日程:平成19年7月28(土) 場所:名古屋大学 野依ホール http://www.rcms.nagoya-u.ac.jp/Intro/ スケジュール 9:00-9:30 最初の挨拶等 9:30-12:30 セッション1: 水流出と土砂移動 12:30-14:30 昼食, ポスターセッション 14:30-17:30 セッション2: 流域の管理と政策 18:00- 歓迎会 開催趣旨 世界各地で,森林の管理や施業が,森林流域における水資源と洪水軽減に与える影響について,議論されてきている。しかし,これまでの議論の多くは自然科学的な視点からなされたものか,もしくは社会経済学的なもののいずれかに傾倒してきたため,流域管理における森林の役割について自然科学と社会科学相互に議論した事例はほとんどみられない。 わが国では,現在,ヒノキの一斉人工林の表面流や表土侵食の発生が深刻化している。わが国のヒノキ人工林の多くは,高度経済成長期である1960 年代の木材とパルプへの高い需要により造成された。その後,安い木材を産出するアジアの発展途上国との国際競争に押され,我が国の林業は衰退し,ヒノキ人工林は放置されてきた。放置されたヒノキ人工林では,高い密度の樹冠により林内の光環境が悪化し,下層植生の発達が貧弱となっている。そのために,森林土壌は無機土壌が露出した状態となっている。 このような森林土壌では,雨滴侵食や土壌表面のシーリングやクラスト形成が起こり,結果として森林土壌の浸透能の低下を引き起こしている。当シンポジウムの目的は,特に森林流域の水資源問題と洪水軽減機能について,科学と森林管理の両面から議論を融合することである。具体的には,樹木や土壌表面の状態,森林施業の方法が河川流量に与える影響について多角的な発表を基に議論を行う。それらを踏まえて,今後の適正な林業や水資源管理の立場より,森林管理のための指針,政策立案,管理手法についての議論も進めていく。 招待講演者 セッション1:水流出と土砂移動 Jim Buttle (Trent University, Ontario, Canada) カナダだけでなく世界中で森林と流域管理の豊富な経験を持つ水質水文学研究者。 ホームページ:http://www.trentu.ca/academic/geography/JMButtle/ Charles Luce (USDA Forest Service, Boise Colorado, USA) 森林管理と土地利用を考慮した水文地形のスケーリング効果などの問題に取り組む研究者。 ホームページ:http://www.fs.fed.us/rm/boise/research/watershed/bio/luce.shtml Roy C. Sidle (Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University, Japan) 森林管理と土地利用に配慮した水文プロセスの研究と土砂移動の研究に取り組む研究者。 ホームページ: http://www.scs.dpri.kyoto-u.ac.jp/users/sidle/sidlewebpage/newpage.htm セッション2:流域の管理と政策 Ge Sun (USDA Forest Service, North Carolina, USA) 土壌侵食や土砂移動と土地管理および林業の関係について研究に取り組む。 ホームページ: http://www.srs.fs.usda.gov/staff/229 Ian R. Calder (Newcastle University, UK) 世銀DFID の援助を受けて,土地利用と水資源管理の関係についてインド,南アフリカ,コスタリカ, タンザニア,グラナダ,パナマで研究する。 ホームページ: http://www.ncl.ac.uk/environment/people/profile.htm/i.r.calder Koichiro Kuraji (University Forest in Aichi, University of Tokyo, Japan) 日本および東南アジアで,水文プロセス研究,水資源管理,水紛争,水に関わる政策について研究 する。 ホームページ: http://forester.uf.a.u-tokyo.ac.jp/~kuraji/ 参加登録方法 無料 登録申込みPDFファイル ポスターセッション ポスターセッションは,同日12:30 より14:30 に開催。 ポスター発表の希望者は申込み用紙に必要事項を記入の上,2007 年7 月7 日まで指定の住所へメールまたはFAX をお送りください。ポスターは,日本語(英語が望ましい)または英語でご用意下さい。 ポスターのサイズは,幅841mm ,長さ1189mm の範囲内。 歓迎会 シンポジウムの後,軽食と飲物による歓迎会が開催されます。参加希望者は申込み用紙に必要事項を記入の上2007 年7 月7 日までに指定のあて先へ、メールまたはFAX にてご連絡下さい。 現地検討会(July 29,2007) 2007 年7 月29 日に東京大学愛知演習林での現地検討会が開催されます。 参加希望者は,申込み用紙に必要事項を記入の上2007 年7 月7 日までに指定のあて先へメールまたはFAX にてご連絡下さい。現地検討会の詳細情報(集合時間,場所)は後日、ご連絡いたします。 注:参加者とポスター発表者のための宿泊設備と移動手段は各自お手配願います。 |